住空間の構成

ここに掲載した文章はInter Arch Exhibition’97ーUrban Architecture Houseーに向けて執筆した文章です。


住宅に向けられた諸要求は、最もそれにふさわしい空間の構成として実現化される。
外部と内部、内部と内部をどのように関係づけるか、その空間をどのように構成するかを考えることが設計の作業そのものである。極論すれば、外被(外壁)をどのようにつくるか内壁をどう配置するかによって、住宅はつくり上げられる。

■3枚の壁

1・2・3階を3枚の壁が貫通する。3枚の壁で分節された4つのスペースは、階段、水廻り、居室等の空間として利用される。四周の壁は、外部の状況に対応して1・2・3階、それぞれの開放の形式で構成される。

■2枚のスクリーン

階段を囲む2枚のスクリーンが、1・2・3階に存在する、透明、半透明、閉鎖、開放の操作が可能なスクリーンで全体の空間が自由に連続・分割される。四周の壁は、周辺の状況に対応して、東西南北それぞれの開放の形式で構成されている。

■3つの箱

空中に3つの箱を浮かせることによって、3層の住空間を構成している。余白の部分は、水平、垂直方向に連続し、外壁・屋根で囲われた空間全体が、常に認識される住空間となっている。

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